天枷美春(美春)
<D.C. 〜ダ.カーポ〜(サーカス)>
「美春さん」であろうと奮闘したロボットさんは、紛れも無く美春だった・・・
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| 概要 | 説明 | |
| 容姿 | あどけなさを残しつつ、少々ボリューム不足。 | それを返せば万人受けする容姿であり、それが意味するところは無邪気であり、だから全力で守りたくなる。そんな究極3段論法・・・。 |
| 性格 | 人懐っこい。陽気 | その仕草に何人沈んだ?その明るさに何人救われた? 美春の素晴らしさに目を背ける者が何人居る? |
| 言動 | 音夢と行動。純一と行動。常に誰かと行動 | まるで犬のように・・・。でも着いて来られる方は終始目尻が下がりっぱなしだ。 私とてきっとそうなる。当然キミもそうなるだろう・・・。 |
| 趣味 | バナナ漁り | バナナが超〜〜〜〜〜大好き。 子供がバナナを食べなくて困っているお母さんに、美春さんをお奨めします。 |
| 特技 | 溢れる社交性 | それは素敵なステータス。それを持つ彼女は、社長面接ですら楽々突破。八方美人などと言う輩はもう一度プレイし直すが良い。 彼女の愛想は天然で、それが見えない要因はと雑念だ。荒んだ心を美春に癒して貰え。 |
美春LOVE!!
天枷美春・・・。
幼馴染だけど影は薄く、ポジション的にもメインヒロインの引き立て役。
そんな中途半端な女の子。
彼女はただ、純一に懐いて音夢に可愛がられるだけの、いわば調味料の如き存在であった。
だけど・・・、
そんな彼女がすごく好きであります!!
他の誰よりも・・・。
音夢が可愛くてたまらない?
それは美春とて同じこと。
彼女のたまらなさは、音夢に決して劣っていない。
さくらが無邪気だからすりすりしたい?
バカを言ってはいけない。
見た目の無邪気さなど問題ではなく大切なのは、中身であろう。
それを鑑み美春を感じた瞬間、全力ですりすりしたくなっていた。
彼女の無邪気さは、さくらの遥か上を行っていた。
でもメインヒロイン萌え〜っ?
何を言うか。
最初からメインヒロインという位置付けを与えられ、漁夫の利を目論むだけのラッキーガールが何を言うのか?
サブヒロインというショボい位置付けで、美春の何が損なわれるものかよ・・・。
もっと美春を良く見てくれっ!!
「せんぱーいっ♪」
どうだ、すごかろう?
これがつまり美春だよ。
美春は確かに添え物、調味料・・・。
音夢やさくらが幅を利かせる中では、彼女のポジションは確かにアンラッキーだったかもしれない。
でもそうじゃない。そういうことじゃないんだ。
美春には美春にしか無い可愛さがあるし、それは他のヒロインでは決して届かない領域だ。
それはやればすぐ分かる筈なので、とりあえずここでは一言だけ叫んでおこう。
つまり、
マンモスLOVEST 天枷美春っ!!
これで何もかもスッキリ・・・。
こんな場末にも、覆される下馬評があった。
ただのオプションでも、メインヒロインを呑み込む娘っ子が確かに存在した・・・。
だけどやはりオプションはオプションで・・・。
彼女は木の枝から落っこちて、あっけなくその幕から降ろされてしまう。
木から降りられない仔猫を助けようとして、そこから落ちただけなのに。
彼女の優しさが遺憾なく発揮される見せ場だったはずなのに・・・。
何て酷い扱い。
何て不運な娘。
やはり彼女はオプションでしかなかった・・・。
もっと美春に優しくしてくれ・・・。
まあそんな優しさもどうやら届いたようだけど、その結果変なことになっていた。
美春が死んだなどと冗談じゃない展開を押し付け悲しませ、でも何事も無いように戻って来てくれたからとても嬉しかったのに。
実は・・・、
「わたし、ロボットなんです・・・」
・・・・・・!!?
彼女は病院で意識不明真っ最中の天枷美春を演じる為に、天枷研究所から差し向けられた影武者だった・・・。
何なんだその投げやりな展開は。
そして、何て何処かで聞いた展開なんだ・・・。
しかも型番が「HM-A05云々」・・・。
何て強引な力技なんだ。
天枷美春に微塵たりともかすっていない・・・。
自分のことを美春だと名乗るこのロボットに、流石に動揺せずには居られなかった。
頼むよ・・・。
そんな何かに挑戦するかのように突如登場したロボット「美春」。
だが、彼女自身には何の罪も無いのは確かである。
彼女はただ「人間の天枷美春」の代わりを務めるという任務を与えられ、それを果たしに来ただけなのだから。
それがロボットというものだから・・・。
そして、たとえロボットだからと言って舐めては行けない。
何故なら彼女は「天枷美春」の完全コピー。
記憶と思い出を持たない以外は、それ全てが天枷美春そのものである。
だからそのロボットにすら・・・、
一瞬で心を奪われた。
むしろ、その魅力がより増大したと言えよう。
美春、恐るべし・・・。
美春はロボット。
生まれたてだから、世間のことなど当然何も知らない。
知識だけあっても行動は着いて来ない。さぞ不安であろう。
しかも彼女という存在はトップシークレットで、純一と他数名以外にバレた場合大変なことになるらしい。
周りの人間も気が気でないけど、多分一番辛いのは美春の筈であったろう。
にも関わらず、いつものように楽観的でのん気な美春だから、
そんな彼女が可愛くて仕方ない・・・。
「まあまあ、バナナでも食べてマターリと行きましょう・・・♪」
その何とも愛らしく、邪気の無い笑顔に、誰もが白旗を揚げたことだろう。
次の瞬間バナナが好きになっていた・・・。
まあそれも、ひとえに美春のことが好きだから。
好きな人が好きなものは、何でも好きになるものだから・・・。
そして従来は品の無い暗黒用語ですら、美春が口にした途端に可愛いらしさを覗かせる。
虜にされた輩にとって、美春の言葉は神の声。
だから虜にされた私もマターリと行くことに決めたのだ・・・。
そんな美春を比喩してか、人は彼女を「わんこ」と呼んだ。
彼女はまるで犬のようで、でも本物の犬も大好きで、例外なく懐かれていたからだろうけど・・・。
でもそれは、決して簡単なことではない。
動物とは曇った魂に懐かず、大抵人は曇った魂を隠せないものだから。
曇った魂とは、誰もが持つ裏表の心から裏の部分が滲み出てしまうことだから。
それでこそ人は安全に生きていけるのだと理解しているから、大抵は裏表を使い分ける。
だから逆に裏表がない性格を形成することは難しく、出来たとしても一般的に見て損な性格だろう。
それはいわゆる諸刃の剣で、自分を傷付けることが往々にしてあるはずだろう。
しかし裏表が無いからこそ、それを愛する者が多く、守る者も多いという事実も忘れてはならない。
まさしく美春のように・・・。
そんな性格は傷付き易い反面、その傷を未然に回避出来る可能性が高いものだ。
回避できなくても、代わりに防いでくれる人が引き寄せられるものだ。
まさしく純一のように・・・。
つまり美春は磁石。
陽性の磁石である・・・。
同じ陽性の人間を惹き付け、陰性の人間の中に隠れる陽性を引き出し、あまつさえ陰性の人間を陽性に変えることが出来ていた・・・。
それこそ誰にも真似出来ない、純粋培養の美春だけが放つ魅力ではなかったか?
裏モードと表モードなどを使い分ける小ざかしいヒロインも、心中に闇のカオスを潜ませる腹黒いヒロインも、美春を前にした瞬間まるで相手にならないと瞬く間に知るだろう・・・。
そんな美春は見た目ただの一中学生で、実際はただのロボットだけど・・・。
何気ないツーショットですら、ただただ微笑ましかった・・・
ロボットだとしても、そんな微笑ましい風景を形成することが出来る者の心は、やはり透き通っているのだ。
自分が出したくても出せないもの、無くしてしまったもの。
それを美春は持っており、これからもきっと無くさない。
だから彼女に接する者全てが彼女を愛して止まないし、彼女の為なら汚れ役でさえ望んで引き受ける。
美春の心を汚すということは結局、自分の中の希望を潰すことにだと分かっているから・・・。
だから側に居た純一も、飼い主である干乾びた老人でさえ、
美春を見守るだけで、自然と頬が綻ぶ。
その頬の綻びを打算無く与えられる者は稀有な存在。
そしてその存在は、美春を他に置いてありえいのであった・・・。
それを解っていたからこそだろう。
「かったるい」を旨とする純一が、いつも纏わりつく天枷美春をむしろ心地よく思い、彼女の為に何かをして上げても全く苦にはならなかったのは・・・。
そしてその思いがあるから、今目の前にいるロボット「美春」の為にも全力を尽くす。
そんな、人間「天枷美春」との記憶の共有があってこその二人の繋がり・・・。
でも朝倉純一は、ロボット「美春」の想いを聞いた瞬間から、間違いなく「美春」の為だけに動いていた。
ロボットである彼女が見るはずのない夢を見て、本来持ち得ない、意志を伴った目的を抱いたその時から、いつか来る別れの時まで・・・。
純一精一杯美春を感じていたに違いない。
ただ「天枷美春」に近付く為に、人間らしくなる為に、無いはずの記憶を思い出したかった美春。
そんな彼女に純一は、自分を顧みることなく付き合っていた。
大好きな美春がそう言うのなら、それを見つけ出すことが美春の幸せに繋がるのならと、そう信じて。
その思い出探しもまた、新しい思い出になるのだと心躍らせて・・・。
そんな思いが掘り起こしたものこそ、昔埋めたタイムカプセルと、それに込められた願いだった・・・。
それは、昔天枷美春が抱いた願いでもあり、純一が心の中で望んでいたことでもある。
そして、今ここにいる「美春」がずっと願い続けていたことでもある。
その願いこそ、美春が望んだ記憶であり、そしてゴールだった。
「ずっと一緒に居られますように・・・」
そしてそれを見つけた今、美春の願いは叶ったのだと実感する・・・。
何故なら、純一は今この瞬間までずっと美春と一緒に居てくれたから。
自分が一緒に居たいと願って、純一はそれに応えてくれて、自分が居なくなった後もその思い出は残るだろうと確信出来たから・・・。
ほんの少しの間しか一緒に居られなかったけど、純一は確かに「美春」に恋をし、一生忘れないと誓ってくれた。
だから離れても問題ない。
共にあるのは記憶と心だけで良く、色あせなければそれでいい。
その確認も確信も、当人達だけが抱いていればいい。
これは、純一と美春だけの思い出なのだから・・・。
だからこの一筋の涙は、美春にとって幸せの証
例え目の前に別れが迫っていたとしても、願いが叶った「美春」を包むのは幸せ以外に無い。
そして、叶ったからこそ「美春」は思い残すことなく逝くことが出来、純一の迷いもきっと消えているはず。
後はただ、美春が逝くのを笑顔で見送るだけでいい。
自分の役目をきちんとやり遂げた彼女を、誉めてあげるだけでいい。
「よく頑張ったな、美春・・・」、と・・・。
そこに悲しみは必要無い。
棺桶も葬式も必要なく、戸籍の変動すらない現象は、人間にとって些細な出来事であるはずだから。
一つの機械が任務を遂行して停止しただけである。
一つの機械が自分達の期待に応えてくれただけである。
ましてや美春はそれを当たり前だと思っていたのだから。
純一もそれを覚悟していたのだから。
だから純一はただ、「お疲れ様」という労いの言葉を口にしていた・・・。
けれど・・・、
何故かそれだけで終われない。
何故かそれだけで止めれない・・・。
彼女の側にあるオルゴールが奏でる音を聴く度に、
溢れる思い出がどうしても止まらなくて・・・。
それを愛しそうに引き寄せ眠る美春を見た時、
そんな彼女が二度と目を覚まさないと理解した時、
溢れる涙がどうしても止まらなくて・・・
ただ停止しただけのロボットだけど、彼女との間には共有した思い出があって、確かな絆があった。
彼女はそれを大切だと言ってくれて、自分もやはり大切だと思った。
二人にとって、それは紛れも無い幸せだった・・・。
だからただ、悲しい。
大切な者との別れが、好きな者が永遠に戻らないことが・・・。
止め処も無く流れる涙は純一にとって、人が別れに際して当たり前のように抱くであろう、悲しみの涙であった・・・。
だけど、美春と出会わなければ良かったなどとは決して言わない。
思い出も、愛情も、そこに人が居て初めて生まれるものだから。
そして、幸せな記憶は別れの辛さに勝るものだと知ることが出来たから。
それこそが「思い出」の賜物。
美春がずっと大切にし、俺がこれからも大切にしていくであろう、かけがえの無い糧なのだ・・・。
だから純一は強く生きることが出来る。
これからもこんな別れは巡ってくるだろうけど、先逝く者を慈しみながら前を向くことが出来る。
健気なロボット「美春」との思い出は、そんな純一の心を支える記憶の一つ。
決して忘れることは出来ないだろう・・・。
美春はロボット。
一ヶ月という期間だけ、天枷美春という少女の影武者としてその存在を許された者。
殆どの人にとって、彼女の存在などは初めから無かったものだけど・・・、
朝倉純一は知っていた。
美春は美春以外の何者でも無く、美春の代わりは誰にも出来ないこと。
そんな美春だからこそ、純一は幸せだったことを・・・。
そして天枷美春のコピーでしか無い「美春」だけど、
彼女にしか手に入れられなかったものが二つある。
それは純一を好きになれたこと、純一に好きになって貰えたこと。
願望は天枷美春の心の中から芽生えたものだけど、実現したのは「美春」・・・。
そして思い出。
幼い頃に純一と共有した体験と約束は天枷美春のものだけど、蘇らせたのは美春で、風化させず懐かしみ、純一と一緒に果たしたのも「美春」・・・。
それは紛れも無く、朝倉純一と「美春」だけの大切な思い出だった。
「天枷美春」という人間が病室で過ごした空白の時、純一の側に居たのは「美春」というロボットだった・・・。
そんな思い出を抱いて生を終えた「美春」だから、多分幸せ。
それを抱いて未来へ進む純一だから、これからも強く在ることが出来る。
大切に思う限り、忘れない限り、そこに終わりは無いものだから・・・。
そんな二人の人間と、そして一つの機械とが織り成す物語・・・。
出会ってからの六年間は、純一と天枷美春の遠い思い出。
その途中に訪れた瞬き程度の一ヶ月は、純一と「美春」だけの記憶。
だけどその記憶は純一の胸の中だけにしまっておけば良いことだから、
天枷美春が退院し、純一にいつもの笑顔を見せた暁には、いつもの通り行けばいい。
今、目の前で声を張り上げる彼女は、この上なく絶好調。
ブンブンと振り回す手は、いつも通り元気一杯。
何よりも、称える笑顔が変わることなく晴れやかだから、
そんな「彼女」は、いつだって好ましくて仕方ないから・・・。
いつものノリで、何事も無かったように・・・、
元気良く手を振り返そう。
朝倉純一と天枷美春の日常を演じよう。
「久しぶりだな美春ぅっ・・・!!」
大切な者にしか向けない、満面の笑顔と共に
二人の物語は、今また始まったのだから・・・。
そんな、ありふれた日常の中に訪れる物語。
終わりがあり、でも始まりがある、その人だけの物語。
生きている限り、何度でも訪れるものだからこそ・・・、
人の物語は、いつも「ダ.カーポ」―――――