ルゥ<恋ごころ(RAM)>
せんせいに出会えて幸せでした・・・
![]() (C)RAM |
父殺しに失敗した罪人。 逃げ回った末リョハンの道場へ行き着いたルゥは、自分の罪を敢えて聞かない彼を慕い、導かれるままに導士を目指し、その才能を発揮する。 その中でリョハンに強い恋ごころを抱くのであった・・・。 しかし、リョハンはルゥの想いを拒絶する。 母が他界してからというもの、優しかった父は変貌し、そのため娼婦に身を落とされたルゥ。 だからこそ癒して欲しかった人に拒絶されたことは、彼女にとって絶望だった。 再び父に止めを刺すため、ルゥは一人故郷に戻る。 リョハンへの想いを抱き続けながら・・・。 しかし父を殺そうとしたその時、ルゥはリョハンに喰い止められ、命を散らす。 リョハンもまた、ルゥの道連れとなることを選んだのだった。 次にまたどこかで巡りあえることを願って・・・。 それから時は流れて、ある島国の、ある学校で・・・。 ルゥの魂と記憶が転生した少女にふと声を掛ける男子生徒が居た。 懐かしそうに微笑みかける彼は、彼女が待ち望んだあの人の・・・。 |
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ルゥ<どっちかって言ったら>![]() |
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| 概要 | 説明 | |
| 容姿 | パッチリとした瞳い可愛らしい顔立ち。 その長い髪を左右で結び、重そうな鈴で飾りつけをしている |
見掛けの年齢から見れば、相当プリティー。 しかし彼女の実年齢は19歳・・・。 年齢とかけ離れたその容姿には、身震いするようなおぞましい過去が、重く重く圧し掛かっていた・・・。 |
| 性格 | 自分からは発言しない、行動しない。 その上重度の謝り癖を持っている | 消極的というには度が過ぎる、その自虐癖と低姿勢。 それは、父親と娼婦時代のお客に痛めつけられる内に自然と身についてしまった、悲し過ぎる性癖だった・・・。 |
| 言動 | 道場では呪符使いとして底知れぬ才能を見せつけ、時間外ではリョハンに着いて回る | 先生の期待に応えるため、誰かを護る為、導士の資質を持って生まれた自分を少しでも誇らしく思えたのなら、それは幸せなこと・・・。 そして先生が好きだから少しでも観察したい。 そんなルゥは、確かに年齢に相応しい一人の女の子だった・・・。 |
| 趣味 | 無し | 敢えて言うならリョハンの追っかけ。 それが彼女の抱いた恋ごころ・・・。 |
| 特技 | 呪符 | 肉体による攻撃より、呪符を使った防御を得意とする。 今まで傷付けられて来たからこそ、誰であろうと自分は人を傷つけたくない。 限りなく優しすぎるルゥの願いが、せめて叶ってくれるよう・・・ |
私的分析
親殺し未遂の重罪を背負った家無き子、ルゥ・・・。
彼女が逃亡の果てに辿り着いたのは、ある小さな村。
そこで迎え入れてくれたのは、導士・リョハンと優しい人達。
それはルゥにとって、久々に接した温もりに違いない・・・。
だからルゥは、この場所が好きだった。
厳しい修行も、のんびりとした日常も、何もかもがルゥにとって大切な思い出。
たとえ争いが絶えなくても、そこには確かな幸せがあったから・・・。
幸せ――
それはルゥが望むもの・・・。
自分は幸せじゃなかったから、幸せでありたい。
そして皆も幸せであって欲しい・・・。
導士を目指すのも、みんなの幸せに繋がるから。
先生が教えてくれた通りにやっていれば、きっとそこに近付くことが出来るはずだから。
誰かを護るために、確かな意志を持って、
「願っても、いいですよね・・・?」
彼女がその時口にした言葉、理想の国の形。
争いも無い平和な、誰もが幸せな国。
そこに辿り着くのは困難だけど、でもいつかそんな国が出来ると、
「信じても、いいですよね・・・?」
その国の名は、「幸せの国」・・・
心優しきルゥの願いとは、ただそこだけにあった・・・。
だから、幸せの国の実現のために修行を積んでいる今この時。
辿り着くことが出来ると信じに足る、導士の力と仲間達。
ルゥは、この場所が好きだった・・・。
そして何より、リョハンが好きだった・・・。
業深き自分を受け入れてくれた先生。
居場所を与えてくれた先生。
ぬくもり、安らぎ、愛しさ、幸せに繋がるもの全て、
「何もかも、先生から貰いました・・・」
だから私の愛も受け止めてください・・・。
「私を、愛してください・・・」
それは、ルゥの恋ごころ。
リョハンと出会って、過ごして確信した、確かな恋ごころだった・・・。
しかし、リョハンは拒絶する。
まだ子供だからと軽く流そうとする。
でも、ルゥの過去はリョハンの想像を遥かに超えていて・・・、
「私、もう子供じゃありません」
外見は小さな少女だけど、実年齢は19歳なのだ。
しかし、ルゥの成長は止まってしまったのだ。
痛みと、恐怖のために・・・。
幼い少女の時、娼婦をやっていたから、
そう父親が強制したから・・・。
だから身体はその成長を止めてしまった。
まるで痛みに耐え切れずに閉ざしてしまった、ルゥの心を訴えかけるように・・・。
その心を溶かしてくれた先生だからこそ全てを打ち明けたのに、好きになったのに、
それが受け入れられない・・・。
「私は目を背けたくなるほど、汚れ切っていますか・・・?」
そう言ったルゥの悲しみは、誰も汲み取ることが出来ず、
受けた心の傷も、誰も癒すことが出来ず、
リョハンの小手先の弁舌など、彼女を更に傷付けるだけだった・・・。
「私の夢も、これで終わりです・・・」
何もかも失ったルゥは、全ての運命を断ち切るため、全ての元凶である父親を殺すため、家に舞い戻った。
元凶である父を殺して、自分も死ねばいい。
優しかった母はもう居ないけど、
「天国では、きっと仲良く暮らせますから・・・」
導士の資格を失って、先生も失って、もはや失うものは何も無いはずだから・・・。
最後に先生、
「短い間でしたけど、夢を見させてくれてありがとうございます・・・」
そう思い、父親に刃を向けたルゥだが、そこに現れた一人の男。
それはルゥの師匠であり、ルゥの好きな人でもある、リョハンであった・・・。
しかしルゥは知っている。
彼の瞳はルゥを迎えに来たものではなく、倒すための瞳であることに・・・。
「悲しいですね・・・」
せっかく二人で出会い、楽しい日々を送っていたのに、それが壊れてしまうこと。
人を護る為に導士になったのに、人を傷付けようとしていること。
お互いに譲れないから、戦うしかなかったこと。
そして多分、間もなく訪れる死から逃れられないこと・・・。
「でも、やっぱり先生が好きです・・・」
先生に恋して、否定されて、絶望に打ちひしがれたけど、
この恋ごころだけは決して消えることが無いだろうから・・・。
今でも好きです、最後まで好きです。
だから自分に死を与えてくれる人が、先生で良かった。
ありがとうございます。
そして、
「先生、さようなら・・・」
死を待つルゥは、ただ目を瞑る・・・。
しかし死の直前、目の前に一人の影。
目にも止まらない速さで・・・。
同時に塞がれる唇。
力強い抱擁。
それが、リョハンのもう一つの答えだった・・・。
気持ちに応えてやれなくてすまないと、
だから俺も一緒に死ぬと、
本当は俺もルゥを愛していると、
そう先生は言ってくれた・・・。
だからルゥの胸は一杯になる。
灼熱の炎に包まれ、
それでも大好きな先生の腕の中で、確かな絆を感じた瞬間。
ほんの一瞬でも、ルゥにとっては永遠の誓いだった・・・。
だから最後にもう一度、
ありがとうございます、先生・・・
先生は、最後に私の願いを叶えてくれました・・・。
幸せの国を造れなかったのが心残りだけど、確かに私は幸せだったと信じています。
次に生まれ変わることが出来るとしたら、きっとまた先生に出会いたいと思います。
だから、
どうか残してください。
いつか先生と再会出来るその日まで・・・。
その時はきっと届けてください。
私たちの恋ごころを・・・。
そしてあと一つだけ、
「先生、祈ってもいいですか・・・?」
その場所が、どうか幸せの国でありますように・・・。
こうして広大な大陸での物語は一つの終焉を迎える・・・。
始まりは、小さな恋ごころ。
運命に導かれ、出会った。
運命に従って、引き離された。
しかし、運命は始まりをもたらしてくれるものでもある・・・。
そこは、ある国。
大陸から遠く遠く離れた、小さな小さな島国。
しかし戦争などは無い、穏やかな場所で。
いつか彼女が望んだ通りの、理想の場所で・・・。
それは、まぎれもなく幸せの国で・・・。
その幸せの国の中、彼女はもう一つの幸せを待っている。
自分を迎えに来てくれる、あの人をただ、待ち続けている・・・。
だから話しかけみたい。
「久しぶりだな?」
聞いてみたい。
ただ一言、
「覚えていますか?」
私のこと、覚えていますか?
遠い昔の記憶を、覚えていますか?
二人で誓った永遠の愛を、
小さな小さなこの恋ごころを、
今も変わらないこの恋ごころを、
あなたは、覚えていますか・・・?
忘れるはずは無い・・・。
そこにあるのは紛れも無く彼女の姿。
安らぎの眼差しで、ただ微笑む姿・・・。
俺が愛した君は、ここに居る。
今、ルゥはここに居る・・・
いくつもの時を重ねて、
引き離されるのが運命だとしても・・・。
巡り合うのもやはり運命なのだから・・・。
だからまずは、口付けを。
かつて燃え盛る炎の中で交わしたように・・・。
でも、今交わしているのは別れの口付けでなくて、
これは、始まりの口付け・・・。
果てしない時の旅から帰ってきたリョハンの喜びを、
ルゥの笑顔を、今も膨らみ続ける恋ごころを、
ただ噛み締めるように・・・、
願った幸せの国で・・・
これから育みます、二人で。
取り戻した温もりを、今度こそ掴んだ幸せを、
変わることの無い、消えることの無い、
たった一つの恋ごころと共に・・・。