篠崎あやめ<銀色(ねこねこソフト)>
銀色の物語で輝く希望の光


(C)ねこねこソフト
三井が喫茶店にて出会った少女。
いつも笑顔で暖かい気持ちにさせてくれるが、喋れないというハンデを背負う。
それでもいつの日か喋れることを諦めず、カウンセリングを受けながら喫茶店でバイトをする毎日。三井はそんな彼女に心惹かれていくのだった・・・。
しかし、二人の仲が次第に親密になっていくのも束の間、医師に声が戻ることはないといわれて絶望の淵に立たされる。父親や三井の心配する中ただ嘆く彼女。
そんな彼女は古より伝わる銀の糸を所有しており、それにすがってみた。しかし糸は沈黙したままであった。
それでも三井の必死の訴えに心を打たれ、前に進もうと努力はしている。
そんな希望と絶望の狭間で葛藤する彼女に見えたものは、銀の糸に翻弄され続けた人々の運命と、そこにある希望の光。
三井が待つ公園で、あやめが一斉に咲き乱れた時、銀の糸はその姿を消し、同時に彼女は声を取り戻した。
そんなある時代の、あやめという名の少女が体験した物語。
それは、無限にある銀色の物語の中のほんの一つ。
それでも数少ない、幸せを紡いだ物語・・・。
好感度  9
忘れられない指数  7
萌え度  6
信者発生率  5
篠崎あやめ<どっちかって言ったら>

 


独自調査と思い込みによる詳細

 概要 説明
容姿 銀色の髪。セーラー服にエプロン。 顔を赤らめる仕草がまたたまらない。
軟弱な三井でさえ我を忘れるほどだから相当可愛いに違いない。
性格 至って控え目 あやめという名に相応しい、おとなしく可憐な美少女。それがあやめちゃん。それでも一緒にいて居心地の良さを感じる。三井はそのように分析した
言動 喫茶店のバイトをしながらカウンセリングを受ける 彼女は働き者の頑張り屋さん。その姿に誰もが彼女に暖かい視線を投げかける。健気に働く女の子とはかくも絵になるものかな・・・。
しかしその傍らでもカウンセリングは怠らない。いつか喋れるようになるために、彼女は出来ることをする。その姿もまたいじらしい。三井でなくても支えてあげたい、これが彼女の魅力であろう。
好きなもの ホワイトボード 声を奪われたあの日から、あやめちゃんと共に歩んできた無機質なボード。でもそれは心が宿っていると言わんばかりに白く白く輝いている。
そしてこれからもきっと・・・。
特技 手話 喋れない彼女が自分に出来ることを、と。
その姿に心が洗われるのは何も三井だけではなかったはず・・・。好きだあやめちゃん!!

私的分析

ある夏の日のこと。

セーラー服とエプロンに身を包み、ホワイトボードを手に微笑む彼女はあやめちゃん。


彼女に出会ったのはそんな夏の日のこと。


物静かで健気。それでも微笑む彼女は心に
安らぎを与えてくれる存在だろう。
三井のように存在感の無い男でも、彼女と居れば幸せを感じることが出来るのだ。


でも、あやめちゃんはあるハンデを背負っている。
それは、
喋れないということ。


子供だったあの頃、彼女は銀の糸と出会った。
ただ何気に見つけた銀の糸。しかしそれは、

彼女に定められた運命だったのかもしれない


しかし彼女はまだ子供だから、何も知らないから・・・。

無邪気に銀の糸を行使する彼女に与えられたのは、母親の死。
それは
不幸な運命故意であり過失でもある運命のいたずら。
つまり、銀の糸の魔力であった。しかし当のあやめにそんなことが分かるはずも無い。
何も知らない悲しい少女は心の叫びのままにその声を封印される以外になかったのだ。
小さい頃の悲痛な思い出を引き連れるように・・・。

それでも今日までやってきた。
やさしい父親と、夏の日に出会った三井という優しい青年に見守られながら。
その声を取り戻せる日が来ると信じて・・・。

だけど現実は彼女に厳しくて・・・。
長年信じてきた医師に見放され、心の支えを失って、為す術もなくただ嘆くのみ。
その時願いを叶えてくれるという銀の糸は、彼女と共に有る。
しかし、

銀の糸は答えない

今はまだその時ではないとでも言うように。
結局どうしようもないのだ・・・。

それでもあやめちゃんは
前に進まなければならないと思う。

名も無い少女の儚かった命。
自分の居場所を見つける為に命さえ賭けた巫女の悲劇。
仲の良い姉妹の幸せを引き裂いた愛憎。
銀の糸を作るために命を捨てざるをえなかった夫婦。

銀の糸あるところ、常に悲劇が生じていた。

そのたびに人々の血を、命を奪って来た呪われた忌わしき銀の糸。
人の摂理を曲げてまで存在し続ける、意志を持った意志の無い忌わしき銀の糸。
それは、人々をいつも不幸に陥れる。

今現在、篠崎あやめという少女の手にあるこの時もそうだったのかもしれない。
母親の命を奪い、無垢な少女の声を奪い、結局この時代でも泣いている人達が存在するのだから・・・。

でも、それだけで終わるには、余りに悲しすぎるのだ。
銀の糸が今この手にある意味。決して偶然ではないあやめと言う少女の存在。
誰もが悲しい思いをして来たけど、
せめて今度こそはという
希望を託されて、あやめちゃんの手に渡ってきたのではないだろうか?

銀の糸に込められた願いは忌わしいものではないはずだから・・・。
あやめという名を冠した少女のために、その願いを込められてこの銀の糸は作られたはずだから。
そのために今、ここに存在するのだから・・・。

だからあとは、あやめちゃんの意志次第だ。

今まで吸ってきた命の声がどうかあやめちゃんに届きますように・・・。
あやめちゃんが前に進む勇気を持てますように・・・。



そしてそんな想いが集中したからこそ、銀の糸は光り輝いたのかもしれない。


ただこの時のために銀の糸は存在したのかもしれない



無粋な侍に笑顔を向けて、握り飯を楽しみにする小さな少女。
おっちょこちょいを発揮して、怒られながらも楽しい巫女さん。
変わらず仲の良い姉妹。
そして、一緒にあやめの花を見たいと願った二人の夫婦。

そこに咲いた一厘のあやめと、それに込められた願いが、
あやめちゃんには分かるはずだ。

その笑顔が、


あやめちゃんには見えたはずだ


銀の糸に向けられた本当の願いが・・・。

そしてそれを主張するように、
一面に咲き乱れるあやめの花。
咲くことを忘れたあやめは、その花をいっせいに開かせる。


銀の糸に翻弄された人々の、そこにかけられた
幸せへの希望を代弁するかのように。

あやめちゃんに忘れ物を届けるように・・・


銀の糸。
そこにあったみんなの心。
今、ここに居るあやめちゃん。

全てを理解し、その上で前に進もうと決心したあやめちゃんにもう迷いはない。
そして全てが氷解したとき隣にいる三井が見たもの。それは、

消えてしまった銀の糸と、
失ったはずの声を取り戻した篠崎あやめという女の子の姿であった。

銀の糸がもたらしてくれたのか、あやめちゃん自身の意志によるものか・・・。
それは誰も分からない。

それでもただ言えること。
それは紛れもなく
あやめちゃんへの祝福である。

そんな祝福を受けた一人の少女。
それは、ある夏の日の出来事・・・。



ある日常。
三井という青年と歩くあやめちゃん。
ふと話し掛ける三井。
あやめちゃんは静かに
ホワイトボードを彼の前に捧げる・・・。

いつもあやめちゃんの心を表現してくれた大切なホワイトボード。
彼女と三井とを結び付けてくれたホワイトボード。
大切な思い出として、
そしてこれからも大切な思い出を積み重ねていくために、

今でも彼女の手に大切に抱えられている


このホワイトボードと共にあやめという名の少女は、
みんなの願いを背負って、そして自分の幸せのために、
これからも暖かい笑顔を向けてくれることだろう・・・。


ある時代のこと。
そんな夏の日のこと。


それは、忌わしい銀の糸の伝説から紡ぎ出された一つの希望。


一つの幸せな物語
・・・。