白倉素直<TALK to TALK(CLEAR)>
黙々とシャッターを切り続ける不思議系少女
![]() (C)CLEAR |
裕樹のクラスメート。 人付き合い悪く、いつもカメラを携帯し、旧校舎を撮影している。 誰も近づけない雰囲気を醸し出す素直だが、ふとしたきっかけで裕樹は彼女が画策する学園祭の出し物を手伝うことになった。 そこで裕樹は素直が以外に暖かい人間だと知るようになり、次第に彼女に惹かれて行く。素直もその気持ちに答えるように、裕樹とのひと時を大切に思うのだった・・・。 そんなどっちつかずの関係であったが、時間をかけてようやく結ばれた二人。 ただ素直には過去に忘れられない男性がおり、その人を忘れられないという。その告白に困惑する裕樹。 それでも素直を想い続けた裕樹なので、ようやく素直も昔の思い出を清算し、未来へと歩む事が出来るようになった・・・。 |
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白倉素直<どっちかって言ったら>![]() |
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| 概要 | 説明 | |
| 容姿 | ショートにカチューシャ。いたいけな瞳? | その瞳で見つめられた時、一瞬で釘付け。 足首がスラッとして健康的なのは、裕樹のパンツ覗き未遂事件で確認済みである。生唾を飲むが良かろう・・・。 |
| 性格 | 黙して語らず、感情の起伏無し。状況に流されること無くいつも平静。一見何事にも興味もなし | それはいわゆる、茜系。 |
| 言動 | カメラを片手に旧校舎の思い出をシャッターに・・・ | 彼女の全ては旧校舎にこそあり。よってこの時ばかりはおとなしい素直は一変し、決して譲らない頑固者になる。 このあたりも茜系と言えよう。 |
| 趣味 | カメラ | 「私にはそれしかないから・・・」。そんな声が聞こえてきそうな様相にデジャブを感じる次第。 |
| 特技 | カメラ? | 彼女にはとりあえずそれしかない。編集などを裕樹に任すところからみても、彼女は専業カメラウーマンと言い切れる。 |
私的分析
ヒトの形をしてヒトに非ずの狭川裕樹。
彼の目的はよりヒトに近づくこと。
人の心が理解できない故に、何とか理解したいと思っている。
届かないからこそ届きたいと願っている・・・。
そんな健気な裕樹に最初に手を差し伸べたのは荻谷という少年であるが・・・。
ならば白倉素直は最初に裕樹の心に留まった女性だ。
そんな二人、出会いは教室。
床に落としたシャープペンを拾う裕樹が見上げた眼前には、紛うことなき乙女のナマ足。
少し顔を上げれば、その時には輝かしい彼女の下着がきっと・・・。
と、画像が無いのが大変残念な出会いのシーン。
そんな危険な行為を罪の無い表情で行う裕樹。彼は人でないゆえその行動がもたらす危険性を理解出来ない。
よっていつでも平静である・・・。
しかし、素直もまた冷静。というよりも無感動。
通常ならば不届き者に鉄拳パンチを喰らわすこの状況に、素直はまるで興味を示さないのであった・・・。
素直という少女にとってそれはどうでも良いことで、あまつさえ自分の周りで起こる出来事全てが眼中に無いと言い切る。
裕樹が人でない故に心が理解できない生き物ならば、素直は人であるにも関わらず物事に関心を持たない生き物と言える。
そんな冷たき美少女・白倉素直・・・。
初めて出会った彼女はパンツを見られても動じない、有り難い少女であった・・・。
しかし、そんな彼女にも執着するものがある。
それは、写真。
古ぼけたカメラを駆使し、旧校舎という一風変わったものを、ただ独りで写し続ける。
そこには確かに人間らしい執着と、熱意が宿っていた・・・。
写真を撮る素直。
それをアルバムに収める素直。
その時の彼女は確かに輝いて見えた・・・
だからそんな素直に裕樹は惹かれて行く。
自分の感情に気付くことなく、無意識に彼女を目で追うようになる。
人でない裕樹はおぼろげながらもその感情を探り当てるきっかけを掴んでいたに違いない。
たとえ紛い物でも、決して同じ場所に留まらないのが心だから・・・。
人でない裕樹は変わっていった。
しかし、変化するのはないも裕樹だけではなくて・・・、
彼の変化に気付いたのか、彼の影響を受けたか、
もしかして彼女の無意識の現れか・・・。
それは、人であればこそか・・・。
裕樹と同じように、
素直も変わっていった・・・。
恥ずかしげに頬を染める彼女は問答無用でたまらない・・・。
変わっていく裕樹と素直。
一緒にいることがやがて不快でなくなり、逆に心地よくなり、いつしか互いを必要としていた。
気付いた時、二人は互いを求め合っていた。
裕樹は素直という存在によって人という存在をその身に感じ取ることが出来、
素直もまた彼のおかげで閉じ込めた心を思い出すことが出来た、その時間の積み重ね。
もはや二人は順風満帆かに見えた・・・。
しかし、素直の心にはどうしても消えない記憶がある。
忘れられない人が居る。
それが、かつて彼女が過ごしたその場所・旧校舎。
そこで盲目のように恋をした、一人の男性。
その男は終始素直のことを見つめることなく他の女に走ったが、それでも未だに素直の心を締め付けていた。
そんな記憶が全て詰まった旧校舎だからこそ決して忘れられない・・・。
旧校舎の存在など、もはや覚えている人は少ないけれど、
彼女にとって最も燃え上がった恋ごころが漂う場所。その高ぶり、切なさ、全てそこにあった。
ただ、それだけで幸せだったあの頃・・・。
確かに現実は彼女に優しくなかったかもしれない。
彼が別の女と嬉しそうに微笑み、あまつさえそのツーショット写真を取らされる羽目になった辛い記憶もある。
だけどそれは彼女にとって嘘ではなく真剣で、そしてその時は確かに輝いていた。
たとえピエロの役目しか演じれなかったとしても、確かに偽りなく生きてこれたからと、敢えて過去の思い出に生きようとした。
悲しすぎるまでの意地と誇りを抱いて・・・。
しかし、いつしか人の心は氷解するもの。
大切なものは、それより大切な何かを得た時、思い出に変わるもの。
旧校舎での思い出は、確かにかけがえの無い時間だったかも知れない。
しかし今、それにも勝る大切なものを見つけることが出来たから、裕樹が自分を必要だといってくれるから、
素直は心から変わる決心が出来たに違いないのだ。
だから、今こそ全てを清算する。
あの時撮ったかけがえの無い写真をかつての恋仇に渡して・・・。
彼が愛しただろう女性に、燻り続けた想いと共に全て受け渡して・・・。
後は少しの間だけ、輝いた思い出を悲しみの涙に変えればいい。
今ここにいる大切な人に身を任せ、
思い出を本当の思い出として洗い流すために、
今度こそ自分に素直になるために・・・
それは、自分の本当の気持ちを隠すことなく伝えたいという素直の心。
素直という名前に相応しい、彼女のための通過点。
そして後は、この心を決して忘れることなく・・・。
旧校舎での記憶。
――それは、残影。
新しい校舎で裕樹と出会ったこと。彼と過ごした日々。
――それは、思い出。
そしてその思い出を、これからも二人で共有したいと願ったこと。
――それが、未来への希望。
ヒトでない裕樹が欲しかった感情。
ヒトである素直が取り戻したかった感情だ。
その希望を胸に、素直は今まで彼女を支えてくれたカメラを目の前にいる一人の少女に譲る・・・。
好きな人から譲り受けた、大切なカメラ。
好きな人を撮り続けたかったから、ずっと必要だった・・・。
でもそれも思い出に変わり、もはや今の素直には必要がなくなったから・・・。
だから今度は必要な人に渡したい。
写す人は変わっても、きっとそのカメラは大切な何かを捉えてくれる。
なによりそのカメラは自分に幸せを運んでくれた、幸せの欠片だから・・・。
この娘が自分と同じように大切な人を見つける事が出来るようにと願いを込めて、
好きだったあの人が自分に手渡してくれた、あの時のように。
同じ眼差しで、同じ想いで・・・。
古ぼけたカメラは、かつての自分と同じく恋を夢見る年下の少女へと手渡された・・・。
大切なものを、大切な人に、そっと届ける。
それは人から人へ、そして心から心へ・・・。
こうして少しずつ思いが伝わって行き、その結晶は未来というアルバムへと綴られる。
その証として今、一枚の写真を・・・
この思い出が幸せな思い出となるように・・・。
必要とする限り、願う限り、許される限り、
ヒトとして在る限りは共に・・・。
ただそう願い、今を歩んで行く。
そんな、人と人との触れ合い。
それは、心と心の物語・・・。
即ち、
TALK to TALK・・・