立川郁美<こみっくパーティ(LEAF/AQUAPLUS)>
病弱な彼女はかずき先生のストーカー
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和樹のパトロンとして知られる立川さんの正体。 病弱なため、こみっくパーティにも参加できず、和樹に会うことも出来なかったが、何とか彼と接点を持ちたくて、メールにて和樹とコミュニケーションをとり続ける。 そして彼女の病気を治すために外国へ手術へ出かける前に、心残りがないようにとl、和樹の前に姿を現した。 そこで郁美は全てを告白し、手術へ立ち向かおうとする。もう会えないかも知れない恐怖をかみ締めながら。 しかし、予想外の出来事。和樹は郁美の想いに応え、彼女と人生を共にすると誓ったのであった・・・。 手術が終わり、入院を続ける郁美。傍には和樹が居る。 彼はマンガを描き続け、郁美は身体を治すのに専念するが、あまり病後はよ良くない。 二人が迎える結末は、望んだものであったのか、それとも・・・。 |
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立川郁美<どっちかって言ったら> ![]() |
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| 概要 | 説明 | |
| 容姿 | ぱっちりとした目が印象的な可憐な少女 | 巨大なリボンがまた彼女の可愛さを引き立てている。 |
| 性格 | 内気。人を気遣う性格 | ずっと病院通いだから、人と触れ合う機会が極端に少なかった。だからどうしても内向的な性格になるのかもしれない。 |
| 言動 | ずっと昔からファンだった和樹。彼が描く作品は何であろうと見逃さない。 ネット上で厳粛な中年事業家を装い、和樹に手厳しくも愛のあるメールを送り続ける。 |
和樹の作品にノックアウトされてからは、常に彼の追っかけ。それでも中学生だから軽くあしらわれるかもしれない、と知的な中年を装いメールを出し続ける微笑ましさ。別に年齢など関係ないのに。ただ声援を送ってくれるだけで、その読者は何にも勝る支えになるというのに・・・。それが分からない所はまだまだお子様であった。 でもお子様なりに、まだ見ぬ和樹に乙女チックな理想を抱いてたりもするのがまた、良い。 要は和樹LOVEであるが、こんなプリティーな娘ならどんどん来い、という感じだろう。 ロリコンなど、愛があれば克服できる。と思う・・。 |
| 好きなもの | 絵、漫画 | 病院という閉鎖された空間においてはは、その楽しみのレパートリーが激減する。その中でも身近な漫画に手が伸びたのは、少女として、人して無理の無いこと。でもそのおかげで和樹を手に入れることが出来たのだから、その出会いをもたらしてくれたマンガにただ、感謝するが良い・・・。 |
| 特技 | 本を読む | 病弱だから、それくらいしかない。偏ってはいるが、人より秀でた知識であると主張することは出来るのではないか? |
私的分析
和樹がまだ高校生の頃、絵に情熱を燃やしていた頃。
彼を高く評価する人間が居た。
それは同級生の瑞希。
かなり前から、そして大学に進学して腐れ縁になった今も、彼女は絵を描く和樹を魅力的に思う。
しかしその瑞希の期待とは裏腹に、和樹は美大へ進学することなく、夢を諦める。
そして現在これまた腐れ縁である九品仏大志の半ば強引な勧めにより、マンガを描き始めた。
まるで絵を完全に忘れられない自分の名残だとでも言う様に、何か焦燥を感じながら・・・。
そんなどっちつかずの和樹。
でもジャンルは何であれ。現在まで絵を描くことを止めてはいない。
それは和樹の心の問題でもあるだろうが、他人からの期待を背負うという要素もあったに違いなかった。
そして、その期待を投げかけていたのが瑞希と、大志なのだが・・・。
実は彼等と同じくらいに、もしかしたら彼等以上に和樹へ期待を寄せる人が居たことを、知る人は少ない。
それが立川さんという存在であった。
どこで見たのか、どんないきさつか・・・。
和樹の絵を高く評価し、だから和樹がマンガを描き始めたと知ったことにも素直に声援を投げかける。
時にはメールを、時には差し入れを、和樹の一ファンとして、よき理解者として応援を怠らなかった。
顔すら知らない立川さん。直接会ったことは一度も無いけれど、彼の冷静で理知的な助言は時に和樹のやる気を促進し、時に和樹の戒めを促した。
だから和樹は顔も知らない立川さんと言う人に、この上なく感謝している。
会ったことも無い人だけど、そばに居る瑞希より、口やかましい大志よりも、和樹にとっては良き理解者であり、信頼する人だったのだから・・・。
立川さんの励ましが無かったらもしかしたら和樹はマンガを続けることすら適わなかったのかもしれない。
だから自分を影で支えてくれた、大恩ある立川さんにいつだって感謝している。
そしていつか、その恩を返したいと思う・・・。
でも直接会うことについて立川さんはあまり乗り気ではないから、和樹は別の方法で恩に報いるのみだ。
即ち、マンガを描き続けること・・・。
それを立川さんが望むなら、出来うる限り全力を尽くしたい。
読んでくれる人がいるからこそ描き続ける事が出来る。
声を送ってくれる人がいるからこそ、挫けず歩む事が出来る。
支えてくれる人が居るからこそ、人は前に進めるものだから・・・。
その信念を忘れることなく描き続け、一年が過た時、和樹はそれなりに名のある同人作家となっていた。
これからも精進して行きたいと心に誓いながら・・・。
そしていつだって忘れることはあるまい、立川さんの存在を・・・。
大恩ある立川さん。
彼の存在に感謝しながら決意も新たに、こみぱ会場を後にする和樹。
ふと、背後から自分を呼ぶ声がする。
「千堂かずきセンセイですよね」
振り返ると、そこには可愛らしい女の子が立っていた・・・。
そして唐突に切り出す。
「私、先生のファンなんです」
中学生くらいだろうか、郁美と名乗る女の子は恥ずかしそうに和樹を見上げていたのだ。
見た目はシャイな女の子
しかし、彼女はまるで神様に見えたが如く興奮している。
ただのファンというには余りに熱狂的な、それでいて情熱的なアタック。
和樹は彼女から何か不自然さを感じ取らずにはいられなかった。
そして、彼女の差し入れと称したクッキーを手にした時、それが以前立川さんから送られたものと同じものだと直感した時、
全ての謎は氷解したのだろう。
目の前にいる少女「郁美」。
苗字は「立川」。
彼女こそ、和樹が感謝して止まない立川さんその人だったのである。
だから和樹はただ、感謝する。
郁美は自分が子供だから迷惑をかけると謙遜するが、そんなことは関係ない。
何度郁美の言葉に助けられたことか、どれだけ郁美の存在が和樹を支えていたか、和樹が郁美に向ける優しい眼差しを見れば分かるだろう。
中学生だろうと、子供だろうと、迷惑などと思ったことは一度も無い。
だから素直に、
「ありがとう」
それが和樹の郁美に対する気持ちだ。
そしてこれからもぜひ自分のマンガを読んでくれと、友達になってくれと、和樹は郁美に手を差し伸べる。
しかし、予想外の反応。
郁美はそれを拒絶した。
せっかく会いに来てくれたのに、何故?
もう会えないと言うのは、どうして?
和樹はどうしても納得できない。
これで終わりだなどと思いたくない。
少なくとも和樹にとって、郁美は自分のファンであり、理解者であり、大切な友達のはずなのだから・・・。
そんな和樹の疑問に答えることはないが、郁美も本当は和樹にもっと近づきたかった。
でも、近づけない訳がある。
郁美は心臓を患う重病人。
本当は出歩くこともままならない状態で、すぐにでも手術を要する身体だったのだから・・・。
そしてまた和樹は理解する。
何故今までメールでしか話が出来なかったのか、直接会えなかったのか、痛いほどに分かってしまった。
病人の辛さ。
心に身体が付いてこないことの歯がゆさ。
人生の大半を病院で過ごし、限りなく狭い世界で生きてきた郁美。
だから会えなかった。
ただ、それだけ・・・。
それでも今日、会いに来てくれた。
狭い世界で郁美が外の世界を知る事の出来るものはごく限られているが、何かある。。
彼女にとってそれは絵であり、漫画であった。そんな時和樹の作品に出会い心奪われ、彼女は幼いなりの想像力を働かせ、まだ見ぬ和樹を深く慕う。
それはもはやファンという範疇を超えた、信奉とも違う、恋という感情であったのかもしれない。
だから下手をすれば死ぬかも知れない手術の前に、その気持ちを抑えきれなくて、和樹を一目だけでも焼き付けておこうと悲痛な決心したのだ。
しかしあくまで一目見るだけで留めて置きたい。
心優しい和樹に同情されたくはないから、自分は和樹に会えて幸せだったと胸を張りたいから、病気のことも何も伏せて、さよならをしようとした。
重荷になるとはつまりそういうこと。
その小さな身体に病気と、はちきれんばかりの想いを背負いながら弱々しく笑う郁美という少女に、和樹は何もする事が出来ない。
でも郁美の想いは確かに受け取った。
そして自分の気持ちを確かめる。
同情かもしれないけど、彼女が和樹にとって大切な存在であったこと、そしてこれからもそうであることだけは偽りない和樹の本心だ。
郁美ちゃんは前に進む力をくれたのだ。
彼女は自分の命を縮めてまで和樹を支えてくれていたのだ。
だから今度は俺が郁美ちゃんを支える力になるよ。
何も出来ないかも知れないけど、俺の一生を費やしてでも郁美ちゃんが幸せになれる手助けをするよ。
だから今俺がすることは、マンガを描くこと。
それを彼女が願うから・・・。
そして後は郁美ちゃんの傍に居続けよう。
何故なら彼女が望むから・・・。
それがいつか彼女の幸せに繋がればいい。
そしてそれは、同時に俺の幸せにも直結するはずなのだから。
お互いの幸せは二人の幸せ。
いつの日かそう言えるように、今はこの可憐な少女を優しく包み込み、海よりも深い愛情を送る・・・。
それこそが、俺の恩返しだ。
そう誓った和樹。この時彼は、比較する者が見当たらない程に格好良い男であった。
そうして男として和樹は、純情な郁美の心を虜にする。
たとえロリコンのそしりを受けようが、彼には関係ないだろう。
昔と変わらず、郁美の存在は和樹により大きな力を与えてくれるのだから。
そして郁美も前に踏み出す勇気を与えられたのだから・・・。
こうして郁美の手術にはひとまずの決着がついた。
しかしその後、病院のベッドの脇で、和樹はたまに感じてしまう。
郁美の調子は思った以上に芳しくないのでは、と。
そしてたまに不安になる。
いつか郁美が遠くへ行ってしまうのではないか、と。
郁美の儚い笑顔を見る度に、切ない・・・。
でもこれが俺の望んだ道なのだから。
何より郁美が望んだ道なのだから。
二人で散歩して、海に行って、彼女が好きなこみっくパーティーにいつか行けたらいい・・・。
お互いにそんな夢を語りながら、力を貰い、分け与え、崩れそうになる心を立て直す。
二人で何とか前向きに生きようと頑張るしかないのだ。
それが、限られた時間を精一杯生きるということなのだから・・・。
悲しい結末が待っているかもしれないけど、
今はただ、その夢を信じて・・・。
そして、いつかきっと・・・。