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橘芽依子<SNOW(スタジオメビウス)>
評点:10 属性:年下、やかま系
「見届け、見守る・・・。 私はただそれだけの存在・・・。」
(C)スタジオメビウス橘芽依子・1○才。
橘誠史郎の娘、澄乃の親友。それが現在における彼女の体裁。
だけどその正体は・・・、
若生鳳仙・数百才。
若生白桜の妹、先視の力を持つ龍の巫女。
それが、変わらぬ姿で現世に息衝いていた・・・。
彼女は可愛く器量良し。全てを兼ね揃え、将来が実に楽しみである・・・。
でも実際はこれ以上成長しない。
龍神の姫君・しぐれの力を借りて、不老の身体となってしまったから・・・。
そんな永久の時を生きる人・橘芽依子。
彼女は、SNOW最後の秘境。
攻略出来ないのはすごく卑怯。
「遺憾に思う・・・」
むしろこっちがそう思う・・・。
もっと話したい、芽依子様と・・・。
笑ってくれ、怒ってくれ、顔を赤らめてくれ。
もっと知りたい、芽依子様のこと・・・。
クールな芽依子様、キュートな芽依子様、ヒップホップな芽依子様、そしてアンニュイな芽依子様、その全容を包み隠さず披露して欲しい。
そしてもっと触りたい、芽依子様に・・・。
腰の感触を、唇の感触を、形の良さそうな胸を、そのスパッツの下を、是非。
だが、それは不可能。
芽依子様は決してそこまで踏み入らないのだ。
どう見ても彼方を構いたくてしょうがないオーラを発しているのに、何故だ…?
何故、芽依子様はただの脇役に徹する?
何故、芽依子様は肝心なところで彼方に冷たい?
何故、芽依子様は服を脱いでくれない?
それは、橘芽依子自身がそう望んでいるから・・・。
彼女は龍神村に纏わる全ての事象を知る者。
龍神伝説の真実を知る存在であり、その当事者。生き証人。
そしてその真実の中で悲恋を遂げた、悲しき女子なのである・・・。
愛する兄・白桜を失い、生きる意味が無いと感じてしまった。
でも先見の力により、兄がいずれ出雲彼方として転生してくることも同時に知ってしまった。
その葛藤の中で彼女は苦しみ、一つの結論を出したのだ。
そ知らぬ顔を決め込み、ただ懺悔と供養に身を任すだけの、もう一人の生き残り・しぐれ。
後ろにしか道が無い彼女の選択と違い、芽依子は前に進む道を選んだのだ・・・。
それは、白桜の転生した彼方が想い人を見つける手助けをし、両者を巡り合せること。
そして、その娘と彼女が、現世で幸せになるのを見届けること。それをただ見守ること・・・。
それは白桜、即ち彼方に対する自分の想いを凍結させる道。
芽依子自身よりも、他人の幸せを優先させる道。
そんな茨の道を歩むことを、彼女は歩んで来た・・・。
自虐だと言われても構わない。
それは自分自身で課した義務なのだから・・・。
兄上のことはずっと好きだったけど・・・。
彼方さんのことは、多分好きだけど・・・。
私は第三者。
主人公は彼方さんで、ヒロインはあの娘だから・・・。
そして私は、本来過去の人間。
とうの昔にこの世から消えているはずの肉体を、神に逆らって生き長らえさせてる、人に非ざる者・・・。
そんな人間が望んではいけない。
決して邪魔をしてはいけない。
私はただ彼等を見届けるだけでいいのだ。
干渉するなら当初の予定通り兄上に、その転生体である彼方さんに、文句をくれてやるだけでいいのだ。
それ以上はいけない・・・。
だけど彼方さんを無下に扱い続けることなど出来ないから。
能面な自分で居るには、彼方さんの姿は眩しすぎるから。
やっぱり私は彼方さんが好きだから・・・。
たまには貴方に話し掛けてもいいか?
その度にからかっても怒らないか?
そして、少しだけその身体に触れても、許してくれるか・・・?
当の彼方さんは嫌な顔をしながらも、私を跳ねつけず、何故か弾んで見えた。
当たり前だ。私達は昔、兄妹だったのだから。
好きだと言ってくれたあの言葉は、完全に消えたわけではないはずだから・・・。
そんな、私にしか分からない因果模様。私だけの秘め事。
だから顔を合わせた時くらいは、自分に正直になってもいいだろう。
ほんの少しだけだから・・・。
そのくらいなら、あの娘も多分許してくれる・・・。
こうして私・若生鳳仙は、今、橘芽依子として好きな人の前に立っている。
でも傍観者だから深入りはし過ぎない。
心を躍らせず、自分の気持ちを現さず、なるべく淡々と・・・。
でも、あんまり長く待たせ過ぎると我慢出来なくなるから。
閉ざした口を開いてしまうかもしれないから・・・。
そうなる前に、彼方さん。
さっさとあの娘を見つけてくれ。
そして早く二人で幸せになってくれ。
私の心が押し潰される前に・・・。
この気持ちが溢れ出てしまう前に・・・。
これの苦しみこそが、私に課せられた罰。
兄を救えず、誰も救えなかった私に対する、運命が与えた報い・・・。
橘唯奈<21(Basil)>
評点:6 属性:同僚
拓哉の病院に勤務する看護婦。
本来は弟を亡くしたことをきっかけに医師を目指したのだが、力及ばず看護婦への道を選んだ彼女。
もっと自分に人を治す力があれば・・・。はがゆい思いが消えない唯奈は考え、自分以外の誰かにその夢を託すことを決心する。
以後、能力のありそうな医師達に助力を求める。時には報酬として自らの肉体を提供することも厭わずに・・・。
初志貫徹の意志が強い女性である。しかし同時に悲しい女性である。
何度も体を差し出し何度も裏切られ、拓哉の師匠である立木医師に最後の活路を見出したのも束の間、彼もまた唯奈の理想ではなかった。自分を犠牲にまでして貫き通したいものとは何なのか?
もはや疲れ果てる寸前。徒労の人生。自分の心を持たない悲劇のヒロインである。
それでも旅路の果てに見つけた拓哉という存在によって彼女は救われる。同じ理由で医者を目指し、それを成し遂げた拓哉。さぞ唯奈には羨望の眼差しで映ったに違いない。望んで届かなかった想いを遂げている人間が目の前に居るのだから・・・。
それで彼女の長い迷走は幕を閉じる。後は拓哉と共に、昔から変わらぬ「多くの人を助けたい」という望みをかなえて欲しいものである。
最後に幸せになることが出来た唯奈。最も残念な点は、拓哉の本質を見抜くのがあまりに遅すぎたこと。それまでその美しい肢体を取るに足りない男達に遺憾なくふるまっていたかと思うとあまりに勿体無い、ではなくて不憫である。