愚考≠考察




独り言 

EVER17(PC版)プレイ中・三回目 ネタばれ大有り

独り喋り
相馬 透<ステッペン・ウルフ>
(※画像引用:戯画













「何かハッピーエンドっぽいっ・・!」






「つぐみ、空、と涙を認めずには居られなかったEVER17。歯軋りしながらそれでも狂おしく立ち上げた折り返し地点、『沙羅ルート』・・・。
しかし、そこで俺は意外にも幸福系エンディングに迎えられた。少年ルートはと案外穏やかマッタリ系なのだろうかと、むしろ不信感を抱いたくらいだ。
つまり、それほどにエンディングは爽やかで希望に満ち溢れていたってこと・・・。」





「だがまあ、それも所詮まやかしに過ぎないだろうな。
何てたって沙羅エンディングはEVER17のほんの一端しか担っていない。そこで起こったことは事実であるかもしれないが、EVER17的には真実にまるで届いていないんだから・・・。」





「だって、ハッピーになったのは、所詮少年と沙羅だけだろ・・・?
他のヤツはどうした?ちゃんと脱出出来たのか、それすらも語られていないじゃないか。結局まるで全てを描ききっていない手法は、つぐみ、空エンドと全く変わるところが無かった。」





「そもそも、肝心の少年の名前すらまだ判明していないという不徹底さ。そして何よりも、ココが置き去りにされている。つまるところ、一見ハッピーに見える沙羅エンドも、本質的には取るに足りない通過点にしか過ぎないわけなんだよ・・・。」





「だが、それでもおぼろげながら見えてきたことも多い。それは武ルートでは決して確認出来ない様々な事実だった・・・。」





「まあとりあえず、少年の性格というものはある程度浮き彫りになった気がする・・・。
そこから分析するに、この人が良さそうな少年は結構情緒豊かで武に負けず劣らず熱いヤツ。そしてこれもまた武以上にいやらしいヤツってことだ。こいつの仕草や台詞は、俺の劣情をいちいち刺激した・・・。」





「まず少年は、失った意識を取り戻した時、優の優しい笑顔をその目にした。そして記憶喪失の自分に大きな欠落を感じ、不安から思わず優の手を握るという行為に及んだわけだ。
そんな状況で優が嫌とは言えないのを計算して手を握り、ウルウルと訴える仕草・・・。
まったく、推定14歳のくせに年上にモーションかけるとは、いい度胸だぜ。アンタ大物になるよ、絶対・・・」





「エレベーターに閉じ込められてる人間を助けるために肩車をする場面もそうだな・・・。
優の上に自分が乗ろうとしたら、優は『何で君が上に乗るのよ』と非難され、少年は仕方なく優を上に乗せた。
その時少年は心の中でこうつぶやいたわけだ・・・。
『優はぼくの後頭部にまたがった。ぼくの頬は、やわらかな太ももにはさまれている』とね。
そして更に、『僕の後頭部、うなじの辺りは、なだらかな丘陵地帯に密着していた』と妄想を走らせるに至る・・・。
あまつさえ、その太ももと丘陵部への密着に『ぼくは少しだけ幸せを感じた』などと、とんでもないエロいことを考えるわけだ・・・。
記憶喪失にはなっても男の本能だけは忘れない少年は、やっぱり大物。そしてここでもやはり、スタッフは『エロゲ作成キボンヌ』状態から抜け出せなかった・・・。」





「まあ何にしても、ここでようやく新顔である沙羅が登場する。』そのエレベーターに閉じ込められたのは沙羅だったのだ・・・。
少年はエレベーターの中から二人分の悲鳴を聞いたような気がしたようだが、それは幻聴だと諭される。
だがこれは、EVER17の謎に深く深く関係する事実だ。この物語中、少なくともそれと同じ現象が5回は起きているのだから・・・。」





「そしてもう一つ、ここで重要極まることが判明した。
それは、ココが登場しないということだ・・・。LeMUに閉じ込められたのは武、つぐみ、優、少年、空、沙羅の6人で、つぐみルートと空ルートであれだけ場を賑わしたココが全然出て来なかった。
つまりこれは、武視点と違い、少年視点ではココの代わりに沙羅が入る形になるということなんだが・・・。
これはつまり、パラレルワールドなのか?同時間軸上でありながら、多少のズレによってそこに居る人間や出来事にもズレが生じる。そんな世界がEVER17理論を支えるものなのか?
沙羅ルートには、そう思えるに足る場面が余りに多く存在した・・・。」





「一つは当然、ココと沙羅の関連性だ。沙羅が居る時にはココは居らず、逆にココが居る時には沙羅が居ない。この二人が一体どういう了見で存在するのか知らないが、とりあえず二人は決して交わらない空間に居るような気がしてならないぜ。
それでももしかしたら、彼女らは同一人物的な存在かもしれない。同じ所には決して出現しないが、どちらも優のことを『なっきゅ』と呼んでいるし、何よりどちらも少年にとって大切すぎる存在だったから・・・。
まあそれはいいとして、パラレル性を裏付けるもう一つの要因が少年の能力だ。彼は武ルートではココにえらくご執心なのだけど、いざ自分の視点になったら、この上なく沙羅を追いかける・・・。まあそもそも少年ルートでは最初からココの存在すら認知されていないのだから当然といえば当然なのだが、それだけでは説明出来ないほどに、少年は奇妙な体験ばかりをしていた。それは沙羅ルートにて、居ないはずのココの幻覚を何度も見るという体験だ。いや、幻覚どころか幻聴も聴こえるし、あまつさえ存在しないはずのココと話をしたりもしている・・・。
当然武や優達には見えないし聴こえない。だが少年だけがココの姿を見、声を聴き取ることが出来ている。この少年の能力は、一種の超能力に似た性質を含んでいるんじゃないか・・・?
つまり、少年はニュータイプというわけだ。その見えないモノを視る能力故に、彼は深くEVER17の謎に関わることが出来るわけだ・・・。
そしてこの少年の能力のことは、沙羅ルートで空の口からしっかり説明されている。彼は赤外線を視ることが出来ると空は宣ったわけだ・・・。
そしてさらに、少年自身の回想からも説明されている。自分は視えないものが視えてしまうという異能者であり、それによって昔から周囲に疎外されていたと・・・。」





「実のところ、この少年の能力が何であるか、正直ピンと来ないんだ。だがココと居る時は沙羅が、沙羅が居る時にはココが見えないという謎を少なからず解いてくれるものだとは思われる。
例えば、先に述べたようにLeMUの出来事がパラレルワールドだった場合、少年が視ることが出来るのはパラレル世界、または別次元での世界ではないか?本当は在るけどそれを認知することが出来ない、そんな存在を確認することが出来る、いわば『遍在空間直視の魔眼』を持つ人間ということになる。
この遍在という言葉はよく考えたら重要で、それはつぐみが武に問うた『アナタはどこに居るの?』という問いにも関連するし、空が説明した『視られることによって確立する存在感』にも被ることじゃないか・・・。
そういえば空は、2次元とか3次元のグラフィックを用いて、その領域で起こる事象を認識出来る場合とそうでない場合が云々と説明していた気がする・・・。
少年はもしかして、3次元よりも高次元に位置するものを垣間見ることが出来る能力を持つのだろうか。そうだとしたら、それぞれのルートで合致しないパラレルワールド状態な世界観にも説明が付くだろう・・・。
また、少年の能力は未来視だという考え方も出来る。例えば発電室の故障を修理しようとした時、ドアの取っ手に手をかけようとする優を、少年は反射的に呼び止めた。『それに触ったら危険だ』と・・・。
まあこっちからすれば、そこが危険だというのはつぐみルートで確認済だから分かるのだが、何も知らない少年が無意識に危険を感じたのは、近未来に起こる危険を察知したからではないか?と、そう考えることが可能だ。
また、つぐみがどこかの部屋を修理している時、またも少年はその危険察知を発動させた。しかもその脳裏に過ぎったビジュアル、つぐみルートと同じく、つぐみが大怪我をする場面だったわけだ。まあ結局それは実現しなかったのだが、これらのことから少年は近未来を読む能力を有すると言う事も出来た・・・。
だが、それでは辻褄の合わないことが起きる。このつぐみの件にしても結局予言は外れてしまったからだ。それでは未来視とは呼べないだろう。
それならば既視眼か?既にあったことを、ただ思い出しているだけのことだろうか・・・。
いや、それでもやはりしっくり来ない。ただのデジャブならば、時間軸的に説明が付かないからだ・・・。
その辻褄を合わせる為には、やはりパラレルワールドしかない。例えば先のつぐみの大怪我の件で行けば、現在少年が一緒に居る世界ではつぐみには何も起こらないが、同時間軸で遍在するもう一つの世界では、つぐみはしっかりと大怪我をして武に運ばれているわけだ。そのもう一つの光景を、少年は視ることが出来る。そう考えればしっくり来る・・・。
あともう一つ、EVER17に輪廻が絡んでいたなら魔眼にも説明が付くだろう。DESIREのように決して終わらない螺旋の中で誰もが動き回っているのだとすれば・・・。
武達が前の螺旋でそれを忘れたとしても、少年の記憶には残っている。そんな忘却を防ぐ能力が少年に備わっている。そう考えれば数々の予言じみた言動にも納得というわけだ・・・。
でもまあ、やはりパラレル直視の4次元人外という位置付けが一番手っ取り早そうではあるがな・・・。」





「まあさすがに、To Heartの姫川琴音ちゃんのように『嫌な予感を実現化してしまう』という迷惑な能力は持ってないだろう。ただ、つぐみの場合、少年を自分から遠ざけたから嫌な予言が実現化しなかったという因果関係を成立させることも出来なくは無い。もし近くに居れば、それは少年の力が及ぶ範囲で、もし少年がそのままつぐみの側に居れば、つぐみは大怪我をしたと仮定することも出来る。そう仮定すれば、少年は『狭い範囲で事実を悪い方に捻じ曲げる能力を持つ男』という可能性も否定出来なかった。
だがそれは、ほとんど無きに等しいに違いないさ・・・。
ただ、つぐみが少年のことを知っていて、『アンタの魂胆は何なの?』みたいなことを宣ってたのはちょっと気になった・・・。」





「まあしかし、とりあえずは同じ時間を歩きながら別の領域で進行する二つの世界という感じが今のところ一番自然だよ。
ただ、LeMUという空間は共有してるかもしれないな。何しろ缶蹴りでは誰も居ないのに缶を蹴ってるヤツが居るし、ココが居ない少年視点でもココは彫刻に6人の絵を彫ってるし・・・。実際その跡もしっかり残っているという、まさしくイベント同時進行状態からなぁ・・・。
ま、とりあえず深く考えすぎない方がいい。正直頭が痛くなりそうだ・・・。」





「よしっ!じゃあここは一つ気分を変えて、沙羅について語ることにしようじゃないかっ!!」





「松永沙羅、16歳。真性の女子高生っ・・・!
初登場の立ち絵を見た時危うく萌えそうになってしまったことを、俺は白状しておこう・・・。





「だって、結構いい女なんだよ。まだ熟れていない、でも子供でもないそんな少女特有の色気。それが沙羅には備わっていたんだから・・・。
こういう子だと、つまらないギャグでも何故か可愛く見えてしまうんだよな〜。不思議だぜ・・・。
沙羅が胸ふじこのモノマネをして、『ラパァーン♪ディゲーン♪ガジエモーン♪お宝は頂くわよーん♪』なんて言った日にゃあ、もう犬のように悶えるしかないよ・・・。
彼女は大切なものを奪って行きました。それは、僕の心です・・・。
なんて感じでねっ♪」





「また、それでいて時折女らしくする所がツボではある。
例えば、少年ともつれ合って倒れた時、彼の目の前にあった沙羅の表情とかはかなりたまらない・・・。
『少年!もうここは勢いでキスしちまえっ!』って感じで独りで妄想してたもんだよ。
その他にも沙羅は、世界屈指のハッカーでありながらザ・ニンジャを目指していたり、エレベーターの重量を上げるために冷凍マグロをズルズルと引っ張って来たりと、中々奇想天外かつお茶目なキャラクターの持ち主だった・・・。
もしかして俺は、沙羅のことが好きになってしまったのかもしれない。
ごめんよ、つぐみん・・・」





「なーんてねっ♪
いくら沙羅が可愛いからって、それだけでつぐみを見限るなんて、そんな軽いことするわけ無いじゃん。
沙羅は沙羅。つぐみはつぐみ。そして俺の心はいつでもつぐみと共にあるっ!
少年ルートではてっきり脇役に徹すると思っていたつぐみは十分すぎるほどに、ある意味武ルート以上に深く物語に関わっていた・・・!」





「例えばホットドッグ・・・。
『みんなの分のホットドッグを食っただろ』という武に対し、『一人分しか食ってない』と言い張るつぐみ。そのクールさがいいっ・・!
そしてその後、武に『怒っているのは予定を狂わされた
からでしょ』と指摘する意味不明さも魅力的っ!
さらにその後、圧力制御室に向かう途中、『怒るのを分かっていながら、武の前でなぜこれ見よがしにホットドッグを食ったのか』という少年達の質問に、『食べたかったから』とズレた対応をする天上天下な様もかなり素敵だったなっ・・・!
まあしかし、そこには結構重要なメッセージが隠されていたりもするんだよな。
『彼の予定など知ったことではない』というつぐみ。しかも『ちょっとイタズラしたかったのかも』と意味ありげにつぶやくつぐみ・・・。
少年達は、それがホットドッグの件だと理解したようだが、もっと別の思惑、それこそEVER17に関わる壮大なカラクリが絡んでいるのではないか・・・。とりあえずそう思えたわけだ。
そして、そう思わせるような言動を次々と放つつぐみだからこそ、前よりも一層好きになってしまったというわけなんだよ!分かったかいっ!?」





「そんなクールなつぐみは、ここでもやはり武といいコンビのようだ。それどころか、何か仲がよくなってるというか、自然に言い合える最高の関係という気が、むしろした。
うーん、ほほえましいぜ・・・。」





「しかし、ここではそれ以上に、つぐみの冗談が聞けたことこそが貴重だ!
彼女はある場面で、『なんちゃって♪』とか言って周囲を固まらせたのだ・・・!
うおおっ!そんなことを言うつぐみんも果てしなく可愛いぜっ!!もう惚れそうだっ!!
・・・・・ってまあ、とっくの昔から惚れてるんだけどね♪」





「しかし、つぐみにはまだまだ謎が多過ぎる・・・。
つぐみは少年だけじゃなく、どうも沙羅とも関係あるようだ。しかも沙羅は、つぐみをかなり糾弾している・・・。
『あの人からもそうやって逃げたのね・・・最低・・・』とか言ってね・・・。
そしてあまつさえ、そのやり取りを見た少年は、昔の記憶をフラッシュバックさせながら、つぐみを殴ろうとさえしたんだ!
『てめぇ、ふざけんなよこのやろぉっ!許せねえよっ!』と、まるでシャアに殴りかかるカミーユ・ビダンのような迫力で・・・!
実は少年という男は、武以上に熱血漢だったのだ・・・・!!
しかし・・・。
それにしても、つぐみが一体何をしたと言うんだよ。誰から逃げたんだよ。沙羅の言う『あの人』って誰だ?何故、沙羅と少年はそれほどまでにつぐみを憎む・・・。」





分からない・・・。まだ分からない・・・。
だけどきっと、納得行く理由が後に語られるはず・・・。
そして俺は、つぐみは決して殺意を覚えられるような真似はしていないと信じている。もししていたとしても、のっぴきならぬ事情があったと確信しているぜっ。
だって、彼女だってキュレイウィルスの犠牲者。ライプリヒ製薬の陰謀のモルモットなんだから・・・。
沙羅の告白で、少年と沙羅は兄妹だと判明した。そして裏ではやはりライプリヒ製薬が糸を引いていたという事実も判明している・・・。
皆が犠牲者なんだ。その黒幕の罠を打ち崩し、それぞれに幸せなハッピーエンドを与えることが、EVER17の、武の、そして少年の行くべき道なんだっ・・・!」





今は憎まれてもいい!きっと誤解は解けるし、謎も解ける!
そしてその謎が解けた時、俺はきっと感動で涙出来るはずさっ!そうだろ!?」





「さあ、そこに行き着くまでもう少しだ!次はついにあの女!『田中優美清春香菜』の登場だぜっ・・!!!
待て次回っ!!」





「・・・・・・それにしても。
一応沙羅はハッピーエンドで終わった感じであるが、ほんとにハッピーなのかな?
兄さんと一緒に抜け出したはいいが、少年の懺悔や後悔は未だ消えず、肝心の名前が思い出せない始末じゃないか・・・。
それに沙羅だって、すっかりお兄ちゃんに依存しちゃって、まるで恋人のように頼りきっちゃってさ・・・。
このままじゃ、ソフ倫級の間違いが起きるぞ?」





「それを助長するように、少年がうわ言を次々と宣っていた・・・。
『ライプリヒ製薬の連中の手が届かないところまで逃げよう沙羅!優達には僕達が未だ海の中に居ると思わせておいてっ!それなら隙が多くなるさっ』とかね・・・。
すげえ。苦労を共にし、多分今でも君達を心配しているであろう、優達仲間すらも謀って逃亡を決め込もうとするのか!大した決断力と大胆不敵な行動力だぜ!
少年よ。君は武なんかよりよっぽどはっちゃけてますよっ・・・!
そして、
『僕はこの笑顔を一生守ってやる。そう、沙羅の笑顔を』とか言ってますよっ!?
君!エロゲでさえ禁じられている真性妹シナリオを、ここで実現させようとでも言うのかねっ?全くすげーよ!君は武なんかよりよっぽどすげーヤツだよっ・・・!
そして・・・・・」





沙羅と手をつないで34mの海中から地上に出た脅威の肺活量と体力・・・。
ついでにその時、武ルートの時の少年の立ち絵とは似ても似つかぬ大人びたCG・・・。
沙羅の前でいいカッコしようと思ったのか知らないが、顔の輪郭まで変わってしまっていたよ。
この少年は、ホントに凄かった・・・。」





この調子で、優を手篭めにしちまうのかなぁ・・・。
ある意味楽しみではあるぜ。」





ま、そんなわけで次!
『優』を攻略してみるとするかっ!!』