<戦闘用シュミクラム・武器一覧 その8> 

「サイドステップキック」
〜無駄な動きに隠された意味とは・・・〜
  
   
@「サーイドステーップ・・・」 A「キーック・・・!」 Bあとはバク転でサヨナラ・・・
(c)戯画






<サイドステップキック>
正面に位置する標的に対し横を向き、そして蹴りを放つ・・・。
そう考えた時、サイドステップキックとは横蹴り以外の何物でもないだろう。
だが相馬透のシュミクラムが放つのは、それに更なる付加価値を加えたオリジナルキックである。


そんな、相馬透版サイドステップキック。
まず、飛距離が違った・・・。

敵がすぐ目の前に居る時はもちろん、およそ横蹴りの間合いから遥かにかけ離れた距離に居る時さえ、サイドステップキックの有効射程内。もはや飛び道具でしか届かないはずの距離でも、相馬透なら間合いを詰めることが出来た。
足を突き出した体勢のまま地上スレスレを飛んでいく姿は滑稽だけど、相手にとっては予想のつかない恐怖の攻撃かもしれない・・・。



とりあえず、結構射程が広いサイドステップキック。
六馬身くらいなら何の問題も無い・・・。


そして飛距離が違うなら、相手を飛ばす距離もまた違う。
サイドステップキックを喰らった敵は、思いの他後ずさってくれるのだ・・・。
敵の後退距離を伸ばすということは、敵の反撃のバリエーションを狭めるということである。同時に敵の突進を止めるチャンスということである。
基本的に、横蹴りには相手にダメージを与えるタイプと相手を吹き飛ばすタイプが存在するが、相馬透バージョンは後者をメインに置く模様。その中で敵の反撃のチャンスを封殺し、尚且つ自分の優位を構築している。
そのような意味で行けば、サイドステップキックは大変有効な技に見えた・・・。


さらには相手に蹴りが当たった直後、後方宙返りで戦線離脱してみせるというアフターフォローぶり。




まさしくヒット・アンド・アウェイの鏡であった・・・。







これが相馬透のサイドステップキック。
一見すればいいとこだらけの武器と取れるに違いない。
しかし・・・



実は結構使えなかったりするから切ないのだ。
いくら頑張って長距離を跳ぼうが、相手を飛ばそうが、カッコ良くバク転しようが、きちんと効果を示してくれねば意味はないのである。



確かにサイドステップキックは中距離でも射程内。
だが体術兵器だけに、外れてしまえば重火器のようなフォローが出来ない。
なまじ飛距離が長い為、その時間が格好の的となるのである。

敵が離れた場所から重火器を使っているのに、サイドステップキックでそれに対抗するのは余りに無謀。
だから、なりふり構わずサイドステップキックを放てば、きっとその命を縮めることとなろう。



正常な人間は、身一つ脚一つで近代兵器に立ち向かったりなどしない・・・。



そして当たらなければ当然意味が無い。
これは他の武器と同じであるが、サイドステップキックは滞空時間が長い故に、その隙もまた大きくなってしまうのであった。
結構外れ易いサイドステップキックは、近距離以外で使うのは危険な存在・・・。


極めつけは、相馬透バージョンの花形・後方宙返り。
これこそが最大の隙であった・・・。
弱々な敵ならともかく、常に猛攻を仕掛ける強敵が、見せたがりな相馬透のバク転を待ってくれるはずも無い。
そして敵が一人では無かった時は、見る目も当てられなかった・・・。
複数の敵を囲んだ状態で背中を見せるなど、撃って下さいと言っているようなもの。
そんな状態でも無駄なバク転を止めない相馬透は、無謀を通り越してもはや処置無し。
余裕にも程がある・・・。



結局のところサイドステップキックとは、「無意味な射程距離を持ってしまった不安定なキック」。
そこには相馬透の虚栄心が遺憾なく炸裂していた・・・。

だからもし使うなら、なるべく近距離だけで使え。
そして無駄なバク転は、その後に続くコンボでフォローせよ。
少なくともサイドステップキックは敵を一瞬仰け反らせ、その後自分が相手を見下す形を取れるのだから。
その瞬間は自分の土俵なのだから・・・。

以上がサイドステップキックの使い道。
単発で放たず、なるべく他の武器と併用されたい・・・。






そしてもう一つ。
ビジュアルに関してはあまり深く追求しない方が良いだろう。
何故なら、それをスナップショットで解析した時、惨めな気持ちになるからである・・・。


結局これも相馬透のバク転が生み出した誤解。
あまり威力がありそうに見えないサイドステップキックのビジュアルも、それを助長していた・・・。



敵にサイドステップキックを決めて宙返りでさっそうと離脱する透のはずなのに・・・



これではまるで、自分が情けなく吹っ飛ばされているようではないか?




強大な敵にサイドステップキックを喰らわせ、悦に入る瞬間のはずなのに・・・



攻撃がまるで通じず跳ね返されているようではないか?



勝負に勝って見かけで負ける・・・。
サイドステップキックは、ビジュアル的に余りにもイケてなさ過ぎた。




これも全てバク転が悪い。
だが、それを編み出した相馬透が最も悪い・・・。




盛り込まれた無駄な動きは隙の始まり。
散りばめられた遊び心は命取り。
サイドステップキックとは、そんな好奇心旺盛な相馬透の心が反映された武器である・・・。



●相馬透の一言メモ

「俺のサイドステップは決してローカルルールなんかじゃないぞ・・・
(c)戯画



<次回予定> その8「ブーストキック」