ファミコン探偵倶楽部2(ディスクシステム) 評価:S

アドベンチャーの最高峰。
覚えている限り、それは恐らく2タイトル。

一つは「オホーツクに消ゆ」。
ポートピア連続殺人事件のセンセーションから数年後、バイオレンスとロマンスを巧みに盛り込み、セコさを隠せないファミコン事情に多大な貢献を及ぼした。
たとえそれが味気ないドット絵だとて、当時の子供達には大ヒットしたのは確かであり、決して侮れない存在であった。
まあ賛同してくれる人も多かろう。

だが・・・。
もう一つ、忘れられないアドベンチャーがある。

それこそが他でもない「ファミコン探偵倶楽部」シリーズなのだ。
個人的には間違いなく歴代アドベンチャーゲーム内のトップ1だと未だに確信している。
だから今でも良く覚えているし、やりたい衝動を抑えきれない時だってたまにあるのだ。
自分を十数年間も縛り付けるとは、全く罪なゲームであるな・・・。

そんなファミコン探偵倶楽部PartU。
サブタイトルは「後ろに立つ少女」。
いつ思い出しても素晴らしい・・・。

何が素晴らしいかと言えば、多分主人公が少年だったという、その設定が素晴らしかったと思うのだ。
初めてプレイしたのは中学生か高校生の頃だったはずであり、それは主人公の年齢にピッタリと合致する。
主人公の有様が自分に近ければ、少なからない親近感がこみ上げるもの。そしてだからこそ熱中度や記憶の定着率が増大するもの。それはある意味人の性であろう。

結局探偵とは言っても、浮気調査などとは無縁の純粋な少年探偵。だからこそ他のミステリーには無い魅力が滲み出るのである。

稚拙だが時に閃く機知を見せ、爽やかな風を装いつつ時につまらないギャグを口走り、
でも年相応の感性を壊すことなく学校という舞台で堂々と演じる主人公。
自分の目にはかなり格好良く映ったな・・・。

まあとりあえずはやってみると良い。
昔一度でもプレイしたことがある人ならきっと楽しめるはずで、昔の記憶と現在の感性とのギャップは、より一層ファミ探2を心に留めるに違いないだろう。
そして初めての人も、多分心を揺り動かされるはずだ。色んな意味で・・・。
そう自信を持って言える作品は「ファミコン探偵倶楽部2」であるよ。

そして実際自分もついさっきプレイした。
最近はエミュとかいう便利なものがあるが、この時ほど発達した情報社会に感謝した瞬間も珍しかろう・・・。


そんな熱いゲーム「ファミ探2」の流れとは、簡単に追えばこんな感じである。


両親を探す主人公は未成年。
行く当てもなく、夜の公園を彷徨っていた・・・。
だが、運悪く見回りの警官に見つかってしまう。

暗闇の中・・・、


追う警察、



そして逃げる主人公



それは、彼の波乱万丈な人生の幕開けだった・・・。



と、こんなところだが、このオープニングからして大爆笑だ。
当人は真剣なのだが、 その逃げっぷりと使われているサウンドが滑稽で面白すぎる為、私はこれを見ただけでかなりウケてしまった。
載せているのは静止画だから伝わりにくいが、その発作のような体の揺れ方が出来の悪いデュアルショックという感じでかなり笑えると思う。


で、そんな面白主人公。
彼は警察に追い詰めらて万事休すとなるのだが、一人の探偵が彼を庇う。
行く当てもない彼は結局その探偵の家に厄介になり、いつしか助手を務めるに至っていた。
それは、名探偵誕生の瞬間だった・・・。

その足跡の一つとして、主人公は丑美津高校の女生徒殺害事件を任され、その謎に勇敢に立ち向かう。
「後ろに立つ少女」というメッセージと、15年前の事件。複雑に絡み合う関連性を解きほぐしながら。
そこに秘められた、悲しき想いを辿りながら・・・。


と、概要はこんなところである。
だがどうだ、面白そうだろう?
そして当然これだけでは終わらない。
ファミコン探偵倶楽部がのし上がった理由として、もうひとつ外せない因子があるぞ。

それがつまり、「萌え」だ。
ポートピアにも神宮寺にも、オホーツクにさえ、それは無かった。
ロマンスはあれど、萌えは存在しなかった。
それは彼ら登場人物が大人だからに他ならないと思われるが・・・。

だからこそ、ファミ探のみが有す特異性があった。

つまり主人公が少年なのだ、ヒロインが少女なのだ。
このアドバンテージのみで、既に他は追随出来ないのであるよ・・・。

ファミコン探偵倶楽部2と萌えの相関性。
たとえ棚からぼた餅的な登場でも、無理のあるシチュエーションでも・・・。
可愛ければそれでいい。主人公と絡めばユーザーは大満足なのである(絡んではないけど・・・)。
そういう意味で、メーカーたる任天堂は上手すぎたと言えよう。


そんな萌え少女がつまり「橘あゆみ」ちゃんである・・・。


何故かとてもプリティーで、お決まりに心優しくて、探偵倶楽部などと都合の良い趣味を持ち合わせていた。
そして思わせぶりな言葉と意味深な視線で主人公に付きまとい、美味しい所を掻っ攫っていた。
思春期の少年がイカれるに十分な要素を持つそのヒロインぶりは、エロゲーにも勝るとも劣らない。


そんな、同人誌の格好の的「橘あゆみ」。
彼女は、ファミコンの一枚絵でも最先端のフルカラーCGに張り合える可能性を示したスーパーヒロイン伝説の一角・・・。




いつだって君に逝きたいと思っている・・・。




とまあ、こんな感じでミステリアスかつ萌えなゲーム。
ファミコン探偵倶楽部2はゲーム黄金時代を築き上げるに必要な、まさに生き証人なのであった。



そういうわけで、是非やられたし。
そして誰か同人誌を作られたし、だ。



以上。
ファミコン探偵倶楽部シリーズ、その2作目。
その輝きは未だ死なず、あゆみちゃんは未だハァハァ(?)





やりたい人は連絡でもして下さい。





(2002/7/22)